絶景と要塞跡観光が楽しめる「生石公園」
淡路島には観光スポットが多いですが、今回は穴場のおすすめの観光スポット「生石公園(おいしこうえん)」をご紹介します。
「生石公園」は、淡路島の南東端の高台にある、由良要塞跡に整備された公園です。
公園には、残された砲台跡や砲台などが点在し、自然豊かな遊歩道を散策しながらそれらの遺構を観察することもできます。
遊歩道には展望台もあり、大阪湾・紀淡海峡を一望する絶景が楽しめます。
洲本温泉からも近く洲本観光のついでにも寄りやすいと思います。
またサイクリストの方も、アワイチのコースに近いので是非立ち寄ってみてください。
生石公園のマップ
こちらが生石公園のマップ(案内図)です。
マップの左側(北)に第一駐車場、右側(南)に第二駐車場があります。
砲台跡を結ぶように遊歩道が整備されています。
第二駐車場から、紀望台(展望台)- 第一砲台跡 - 出石神社 - 第二砲台跡 - 生石海峡展望台を結ぶ遊歩道はバリアフリー経路になっているので車椅子などでも見学ができます。
絶景の展望台
生石公園には3ヶ所の展望台があり、それぞれの展望が楽しめます。
紀望台
第2駐車場から一番最初にあるのが「紀望台」です。
2階からは、紀淡海峡から遠くは太平洋まで見渡すことができます。
前に木々が茂っているので、眺望できる範囲がやや狭くなっていますが、目の前にきれいな海が広がります。
生石公園は、あわじ花へんろ・花の札所の第31番になっています。
生石海峡展望台
遊歩道の途中にある、2つ目の展望台「生石海峡展望台」です。
展望台からは友ヶ島がよく見えます。春には桜もきれいなスポットです。
第二駐車場から生石海峡展望台まではバリアフリーになっており、展望台へもスロープを使って上がることができます。
生石岬展望台
第一駐車場の前にあるのが「生石岬展望台」です。見晴らしはここが一番です。
大阪湾と紀淡海峡が一望。目の前には友ヶ島、遠く大阪の町も見えます。
この友ヶ島も由良要塞の一部で、要塞の遺構が多く残されていることから「ラピュタの島」などと呼ばれ、ジブリのような雰囲気が人気です。
この展望台からは、成ヶ島も間近に見えます。この成ヶ島も要塞の一部。
成ヶ島にはすぐ近くの港から成ヶ島渡船を使って渡ることもできます。
※南側エリアは立入禁止
要塞跡を観光
第一砲台跡から第五砲台跡まで由良要塞の遺構が保存され、遊歩道を通って観察することができます。
第一砲台跡
第二駐車場のすぐ近くに第一砲台跡があります。
見学テラスが整備され、砲台跡を間近に観察できます。奥は埋まっていますが、砲台の中も見ることができます。
各砲台跡には解説が書かれた案内板もあるので、読んで歴史を感じながら巡るのも楽しいですよ。
書かれている解説によると、第一砲台跡は6門編成で、28cm榴弾砲(りゅうだんほう)は当時の国産では最大。弾丸は重さが217kgもあったようです。
一番南にあった砲台で、山なりに砲弾を発射して、侵入してくる軍艦の上部を破壊することが目的だったそうです。
生石山堡塁跡
第二駐車場の近くには生石山堡塁跡もあります。
堡塁(ほるい、ほうるい)は、陸上戦の砦のようなもの。砲台などの施設を攻撃にきた上陸軍と戦うための施設です。
生石山堡塁跡には砲台も置かれています。
この砲台は元々ここにあったものではなく、公園を整備する工事のときに地下から出てきたものを展示しているようです。こんなのが埋められていたんですね。
堡塁跡の下には、塹壕跡もあります。レンガ造りの壁になっていて、下から登ってくる敵から身を隠しながら、攻撃をするための施設です。レンガ組みがきれいに残っています。
第三砲台跡
遊歩道の途中に砲台跡が点在しています。
鉄柵に囲まれているので少し見づらいですが、雰囲気は感じることができます。
第四砲台跡
第四砲台跡だけは少し外れた場所にあり、第一駐車場を出て、少し下った場所にあります。
一番低い位置にあることから、生石山低砲台と呼ばれていたそうです。ここに配備された加農(カノン)砲は、対岸の和歌山にまで届く射程距離があったみたいです。すごいですね。
第五砲台跡
第五砲台跡は、第三と第四の砲台跡の間にあります。
一番最後に造られた砲台で、石やコンクリートの建造物になっています。
淡路島 出石神社
遊歩道の途中には「淡路島 出石神社(いずしじんじゃ)」という小さな神社があります。
小さな神社ですが、日本書紀に登場する「出石の刀子」に関係する由緒ある神社なんです。
その昔、出石の刀子という宝物が天皇の倉から消え失せ、それが淡路島に出現。それを見つけた島民が神としてこの地に祀ったのが出石神社の始まりという伝説が残っています。
創建は垂仁天皇の時代と言われているので、なんと紀元前にできた神社みたいですね。
「出石の刀子」出現の“パワースポット”としても知られています。
生石鼻灯台
出石神社のすぐ近くには、「生石鼻灯台(おいしのはなとうだい)」もあります。
白いタイルの外壁の灯台で、腰がくびれた独特な形をした灯台です。
隠れた桜のスポット
梅の名所として知られる生石公園ですが、実は桜のスポットでもあります。
展望台の周辺や駐車場の近くにも桜がたくさん植えられ、見ごろの時期にはきれいな桜を見ることができます。
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観光の所要時間(目安)
- 第一駐車場 → 生石海峡展望台:所要時間15分~20分
- 第二駐車場 → 生石海峡展望台:所要時間10分~15分
- 第一駐車場 → 第二駐車場:所要時間25分~35分
遊歩道の両端に、第一駐車場と第二駐車場があり、どちらかの駐車場を起点にして、遊歩道を往復して所要時間は1時間くらいが目安です。
第一駐車場から生石海峡展望台までのルートには、一部急な階段があります。
第二駐車場から生石海峡展望台までのルートはバリアフリー経路になり、車椅子などでもアクセス可能です。
生石公園の駐車場
生石公園の駐車場には、第一駐車場と第二駐車場の2ヶ所に駐車場があります。
あと、出石神社の駐車場もあります。
第一駐車場
第一駐車場は、駐車台数も多く、トイレも完備されています。
車の場合は、第一駐車場に停めるのがおすすめです。第二駐車場は、途中の道も細く、駐車場侵入口も狭いため、あまりおすすめしません。
3ヶ所の展望台の中で、一番景色がきれいな生石岬展望台は第一駐車場すぐ横にあるので、遊歩道を歩く時間がない方にもこちらがおすすめです。
第二駐車場
第二駐車場は、要塞跡見学のメインとも言える第一砲台跡のすぐ近くにあります。
生石海峡展望台や出石神社などもこちらの駐車場が近いです。
めったに満車になることはないと思いますが、駐車できる台数が少ないので、タイミングが悪いと駐車スペースがない可能性もあります。
第二駐車場にトイレはありません。
出石神社駐車場
第一駐車場から第二駐車場に向かう途中に出石神社の駐車場があります。
出石神社には最寄りですが、バリアフリーではありませんので、バリアフリーでアクセスする場合は第二駐車場を利用してください。
生石公園の基本情報
営業情報
- 時間:24時間自由
- 定休日:なし
- 料金:無料
- 住所:兵庫県洲本市由良町2869
- 駐車場:あり(無料)
アクセス
車でのアクセス
神戸淡路鳴門自動車道・洲本IC~(30分)
公共機関でのアクセス
洲本バスセンターより「洲本市コミュニティーバス」来川行き、生石口下車(約20分)、徒歩(10分)