淡路島・由良の無人島「成ヶ島」
淡路島にある無人島「成ヶ島」をご存知ですか?
成ヶ島(なるがしま)は、淡路島南東部・洲本市由良の沖合約200mに浮かぶ、南北2.5kmほどの細長い島です。
山頂の展望台からは、「淡路橋立」と呼ばれる、天橋立のような絶景を眺められます。
由良要塞の砲台跡、迫力の地層、独特の自然植生、干潟など見どころも多い島です。
知る人ぞ知るまさに穴場。船で無人島に渡る旅感もある、おすすめの観光スポットです。
童心に帰って島の中をいろいろ探検してみるのも楽しいですよ。
成ヶ島渡船で島に渡ります
成ヶ島は目と鼻の先にありますが、陸続きになっていません。
昔は、淡路島本島と陸続きだったようですが、江戸時代に数度にわたり工事が行われ、今のような離島になったそうです。
成ヶ島への上陸方法は「船」。唯一の航路である「成ヶ島渡船」に乗って渡ります。
![成ヶ島渡船](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima2.webp)
渡船場で乗船料金を払ったら船に乗ります。(料金は大人ひとり往復300円)
一応運航時刻表はありますが、そのまま桟橋に案内され、すぐに出発してくれました。
![成ヶ島までは所要時間2分ほど](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima3.webp)
成ヶ島までは所要時間2分ほど。あっという間に到着!
乗船時間は短いですが、船に乗る体験は非日常。これだけでも旅行気分が高まります。
帰りも、成ヶ島の案内パンフレットに書かれた電話番号に電話をすると、すぐに迎えに来てくれます。
成ヶ島のマップ
![成ヶ島の案内図](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima4.webp)
成ヶ島の案内図があったので見ておきましょう。
小さな島で、複雑な道もないので迷うことはなさそうです。
※渡船でもらうパンフレットにもマップが書かれています
成山山頂の展望台までは徒歩15分
まずは成山山頂まで登ってみます。
山頂の展望台まではいくつか登るルートがあります。
トイレ裏手からのルートは距離は短いですが、未舗装の山道で、途中には階段もあります。
![成山山頂までのルート](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima5.webp)
今回は、距離は少し距離が長くなりますが、こちらの平坦なルートで登ります。
![道路は舗装されています](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima6.webp)
山頂まではゆっくり登って15分ほど。
山の中の道ですが、舗装されているので歩きやすいです。
![成山山上広場](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima7.webp)
山頂には緑が美しい広場があります。お弁当を持ってきてピクニックをしても気持ち良さそうですね。
展望台から望む「淡路橋立」の絶景
![淡路橋立](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima8.webp)
「きれい!」展望台からは、思わず声が出てしまう、この絶景です!
海の上をうねるように長く伸びる砂洲の「淡路橋立」が美しいです。
海が広がり、紀淡海峡、和歌山の友ヶ島も一望することができます。
![淡路橋立](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima9.webp)
展望台は階段状になっているので、座ってのんびりと海を眺められます。
本家、京都宮津の天橋立のように「股のぞき」の風景も楽しめます。
本当にいい場所で、もっと評価されてもいいのに残念!
この日は他に誰もおらず、景色眺め放題、写真撮り放題!贅沢な空間でした。
![南端の高崎は立入禁止です](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima11.webp)
南端の高崎も気になりますが、残念ながら、歩道が整備されておらず立入禁止です。
手前の紀淡海峡側の砂浜にはアカウミガメも上陸するそうです。
由良要塞の砲台跡
![由良要塞の砲台跡](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima10.webp)
展望台のすぐ裏側にも見どころがあります。
かつて成ヶ島には由良要塞が築かれており、当時の砲台跡が残されています。
ちなみに、先ほどの展望台は砲台に設置された観測所の跡だそうです。
貴重な植物の残る自然の宝庫
![多目的芝生広場](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima12.webp)
山を下って芝生広場に出てきました。芝生と山の新緑がすがすがしい!
![成ヶ島は貴重な植物が数多く残る自然の宝庫](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima13.webp)
成ヶ島は「囲いのないミュージアム」と言われるほど、貴重な植物が数多く残る自然の宝庫です。
希少種を含む約300種類の草花や樹木が自生しているそうです。
春から秋まで、四季折々の花や植物を観察することができます。
7月に咲く希少海浜植物のハマボウが有名ですね。是非またその時期に来ましょう。
シオマネキもいる干潟
![干潟](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima14.webp)
展望台からも見えていた干潟に行ってみると、ちょうど小学生の皆さんが生き物観察をしているところでした。
![カニがいました](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima15.webp)
小さなカニやヤドカリを自慢げに見せてくれました。
片方の大きなハサミで手招きしているように見えるシオマネキも生息しているようです。
迫力の地層を間近に
![雄大な紀淡海峡の風景](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima16.webp)
今度は海側を探検。雄大な紀淡海峡の風景が広がり、友ヶ島も近くに見えます。
誰もいない静かな海で、波の音だけが聞こえてきます。
![斜めに隆起した迫力の地層](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima17.webp)
海岸に沿って進むと、成山のふもとに斜めに隆起した地層が出てきました。
間近に見るむき出しの地層がすごい迫力です。
探したら化石などもできてきそうな雰囲気がありますね。
観光の所要時間
成ヶ島観光の所要時間は、1時間から2時間ほど。
あまり時間の取れない方は、成山山頂の展望台の往復だけでもいいと思います。
桟橋から展望台まで往復で20~30分。淡路橋立を眺めたり、砲台跡を見学したり。
時間が余れば、干潟や芝生広場周辺で草花をちょっと観察しても良さそうです。
時間のある方は、塩沼湿地(桟橋から10分ほど)など南側まで足を延ばしたり、海岸や地層を見たり、生き物・植物をじっくり観察したり、2時間ほどあれば楽しめると思います。
あわじ花へんろ・花の札所
![あわじ花へんろ・花の札所](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima18.webp)
成ヶ島は、あわじ花へんろ・花の札所の第63番になっています。
花は、5月のハマウツボ、7月~8月のハマボウ、11月のハママツナの紅葉。
成ヶ島に渡る際の注意
![成ヶ島のトイレ](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima19.webp)
成ヶ島は無人島です。トイレはありますが、売店や自動販売機はありません。
島に渡る前に飲み物を調達しておきましょう。※飲酒禁止です
ちなみに、トイレは洋式もあり、きれいに整備されているので女性でも安心です。
また帰りの船を呼ぶ際には電話をしますので、携帯・スマホの電源があることも注意しておきましょう。
手を振れば対岸から見える距離なので、心配する必要はありませんが、念のため。
駐車場
![駐車場](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima20.webp)
成ヶ島渡船には駐車場がありませんが、渡船場の前、防波堤を入った護岸に駐車スペースがあります。
渡船場で声をかけると駐車スペースに案内してくれます。
成ヶ島(成ヶ島渡船)
![成ヶ島渡船場](https://awajikanko.com/blogg/wp-content/uploads/narugashima21.webp)
運航日:金・土・日・月曜日、祝日※潮干狩りシーズンには臨時運航あり
定休日:火・水・木曜日、年末年始、お盆※天候等により欠航あり
時間:9:00~17:00
料金:往復 大人300円、小人200円
住所:兵庫県洲本市由良3丁目8(成ヶ島渡船場)