江埼灯台(緑の道しるべ江崎公園)
江埼灯台(えさきとうだい)は、淡路島の北部・江崎に建つ日本最古級の洋式灯台です。
「日本の灯台の父」と呼ばれるイギリス人技師・R・H・ブラントンによって設計され、明治4年(1871年)に建設されました。
洋式灯台としては8番目の建設で、国内に現存する3番目に古い灯台です。2022年には国の重要文化財にも指定されています。
灯台までは「緑の道しるべ江崎公園」から続く石造りの階段を上がって行くことができますが、途中には野島断層を観察する場所もあります。
山偏の「江崎灯台」の表記も見られますが、正式には土偏の「江埼灯台」です
緑の道しるべ江崎公園
江崎灯台には、緑の道しるべ江崎公園から行くことができます。
公園には灯台のモニュメントがあり、モニュメント越しに望む明石海峡大橋も素晴らしい!
無料駐車場やトイレもあり、休憩をされている方も多いスポットです。
灯台に上がるとトイレはありませんので、上がる前にここで用を済ませておきます。
江埼灯台には、公園の南側にあるこちらの階段から上がります。
野島断層
灯台までは石造りの階段が続いていますが、下から見ると途中で階段がズレているのが分かります。
これはこの階段の下を走る野島断層の作用で、阪神淡路大震災の際に大きくズレたもの。
震災の痕跡を伝えるため、震災で出現した野島断層の亀裂の位置や形が分かるようにピンクのカラーコンクリートで舗装され保存されています。
写真左側の森側から右の海側に断層が走っているのが分かります。
敷石も大きくズレていて、震災の衝撃が伝わってきますね。
ここは、2021年にNHKで放送された「ブラタモリ」淡路島編でも紹介されていました。
【ブラタモリ淡路島】ロケ地巡り&ルート!ガイドブックも発行されました
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少し南に行った北淡震災記念公園の野島断層保存館にも、震災で隆起した野島断層が当時のまま保存されています。
「北淡震災記念公園」で阪神淡路大震災の野島断層を見よう(淡路島の観光スポット)
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200段の長い石段が続きます
灯台は海抜40mほどの高台にあり、200段ほどの長い石階段が続きます。
よくやく上に着きました。この門を過ぎると左手すぐに灯台があります。
江埼灯台
江埼灯台がありました!真っ白のきれいな灯台です。
公園のモニュメントの真っすぐな形とは違い、横に広がった独特なフォルムの灯台です。
真ん前には明石海峡が広がります。
レンズからの光は34km先まで届くそうです。明石海峡大橋の長さが3.9kmなので、その9倍近くの距離ということですね。すごい。
この光で、海峡を航行する船舶の安全を守ってくれています。
対岸には明石が見えています。テントが見えるので、ちょうど大蔵海岸あたりですね。
レンズドームの上にはかわいい風見鶏もいます。レトロな雰囲気がいいです。
残念ながら、立入禁止のためこれ以上灯台に近づくことはできません。
新型コロナの影響で現在は中止が続いていますが、例年11月1日の灯台記念日に合わせて灯台内部の一般公開もされています。
詳しく見たい方は、神戸海上保安部のホームページで灯台の中やレンズなどが3Dパノラマビューで公開されていますのでそちらも見てください。
燈の守り人「上村百之丞」
全国の灯台の魅力をオリジナルストーリーでキャラクター化するエンターテインメント「燈の守り人(あかりのもりびと)」プロジェクト。
江埼灯台のキャラクターは「上村百之丞(かみむらひゃくのじょう)」。キャラクターボイス(CV)は、さまざまなアニメで活躍する久川綾さんです。
背の低い独特のフォルムから、キャラクターも小柄でかわいらしいイメージ。淡路島の人形浄瑠璃の文化から、えびす様の人形を持っています。
袴は瀬戸内海の青い海をイメージした、また袖は西海岸の夕焼けをイメージした彩りになっています。
江埼灯台の基本情報
江埼灯台は、「日本の灯台の父」と呼ばれるイギリス人技師のリチャード・ヘンリー・ブラントンによって設計され、国内で8番目に建設された石造りの洋式灯台です。
明治4年(1871年)4月に点灯され、明治3年竣工の樫野埼灯台、明治4年2月竣工の神子元島灯台に続く、国内に現存する3番目に古い灯台です。2022年には国の重要文化財にも指定されています。
点灯年月日 | 明治4年(1871年)4月27日 |
灯塔構造 | 円形石造 |
レンズ | 三等大型不動レンズ |
光り方 | 不動白赤互光 白光5秒赤光5秒(5秒間白く光り5秒間赤く光る) |
光の強さ | 白:6.2万カンデラ、赤:2.4万カンデラ |
光の届く距離 | 白:約34km、赤:約30km |
灯台の高さ | 約8メートル |
海抜 | 約41メートル |
場所・アクセス・料金等
- 料金:見学無料(施設外からの見学になります)
- 住所:兵庫県淡路市野島江崎
- 駐車場:無料駐車場あり(15台)
車でのアクセス
・神戸淡路鳴門自動車道・淡路IC~(10分)
ジェノバラインでのアクセス
あわ神あわ姫バス(反時計回り)「松帆浦」下車(7分)
以前は「江崎灯台」というバス停があり、江崎公園の前まで乗車できたのですが、現在はバス停が廃止されているようです。
そのため、バスでアクセスする場合の最寄りは「松帆浦」になります。次のバス停は「江崎」という名前で紛らわしいですが、こちらの方が距離があり歩くと15分ほどかかります。
いずれのバス停からも徒歩の場合は県道31号を歩きますが、歩道がせまい部分もありますので十分注意してアクセスしてください。